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バロック・スコラ哲学研究会発足のお知らせ

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バロック・スコラ哲学研究会発足のお知らせ

 

 バロック・スコラ哲学研究会を立ち上げます。16、17世紀の哲学は、近世哲学として、ホッブズ、デカルト、スピノザ、ライプニッツ、ロックの時代として考えられますが、それ以外にカトリック、プロテスタントにおいて、数多くの重要な哲学者が存在した。

  • ドミニコ会(バニェス、聖トマスのヨハネ、カエタヌス)
  • フランシスコ会(トロンベタ、ポンチウス、マストリ、マイニャン)
  • イエズス会(ペレリウス、モリナ、スアレス、フォンセカ、ベラルミヌス)
  • ルター派(メランヒトン、シャイブラー、シュタール、カロフ)
  • セミラミスト(ゴクレニウス、ケッケルマン、ティンプラ-、アルシュテート、ブルヘルスデイク、ヘーレボールト)

 これらの多くはまだまだ研究が進んでおらず、またそこには近世の哲学を研究するための未発掘の鉱脈が多数存在するにもかかわらず、気づかれないままに終わっている。これらの鉱脈を探査することは一人でできることではない。そして、そもそも見通しを得るための地図もほとんどない。イタリアを中心として、こういった「バロック・スコラ哲学」の研究は進みつつありますが、西欧における研究成果を待っているのではなく、自分たちで読む試みがあってもよいかと考え、立ち上げました。

会について

  • 学会組織ではなく、参加資格なし、会員制度もとらない、読書会です。
  • ラテン語の文献を扱いますが、翻訳を基本的に準備しますので、ラテン語を知らなくても参加できます。分析哲学研究者で存在論や形而上学に関心をお持ちの人にもお勧めです。ヴィトゲンシュタインの理論との結びつきも浅くはないと思います。
  • 開催は二ヶ月に一回程度、慶応大学三田キャンパスで会場を探します。
  • ホームページを用意し、そこでラテン語原文や翻訳をアップできるようにしてていきます。
  • 集まった人々の関心に沿って、テキストを選んでいこうと思いますが、基本的に毎回四時間程度、一人のテキストを担当者が翻訳紹介(全体の概要や背景説明があればよいが、背景などを気にせずに、とにかく読んで中身が知りたいというのでもよい)。
  • 当初は連絡役の山内がこれまでの蓄積を踏まえて、近世スコラ哲学の流れ、どのように近世ラテン語を学び、どの辞書を使えばよいかといった、ことも時間を割いて考えていきたい。

 今後のテーマはまったく未定だが、第一回目は、「ガブリエル・ビールの唯名論的倫理学とルターの批判」(担当:山内志朗)にしたい。

 その後、フォンセカとスアレス、キリシタンの神学、スピノザとセミラミスト、ペレリウスの形而上学とデカルト、ゴクレニウスの使い方などなど、考えられるが、集まった方からの希望を募りたい。時代的にもバロックと限定せずに、エラスムスやルネサンスの人文主義者も含めて、中世から近世にかけて、面白そうなところを掘って楽しむ研究会を目指したい。

 大々的には宣伝しませんので、思い付いた人に情報を適当に流してください。

山内志朗

おしらせ

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